土と風の読み物

リースとは?クリスマスを彩るリースの歴史と作り方

リースとは?クリスマスを彩るリースの歴史と作り方

クリスマスが近づいてくると、ツリーやライトアップなどのきらきらとした装飾が街中を彩ります。

ご自宅でもクリスマスツリーやクリスマスリースを飾る方は多いのではないでしょうか。クリスマスリースはツリーに比べ、スペースを考えず好きなところに飾ることができるので、手軽にクリスマスの装飾を楽しむことができます。

そこで今回は、クリスマスリースの歴史からアレンジの方法まで、たっぷりとご紹介します。


クリスマスリースが飾られる理由とは


木の実やリボンで装飾されたクリスマスリース。クリスマスリースには大きな3つの意味を持っています。

魔除け

クリスマスリースの装飾で使われる常緑樹のヒイラギの葉は、古くから強い生命力の象徴とされてきたこともあり、魔除けの意味があります。葉自体に殺菌作用や抗菌作用があるため、「災いから家族を守るもの」といった意味が生まれたそうです。

豊作祈願

クリスマスリースの装飾に使われている松ぼっくりやリンゴ、ブドウの蔓、麦の穂などは「収穫」の意味を表し、収穫を祈願するという意味が込められました。

新年の幸福

キリスト教圏では日本と違って、年が明けてもまだクリスマスシーズンが続くため、新年の幸福の意味をもち、新しい年の幸せを祈る、日本のしめ縄のような役割があります。

このように3つの意味が込められたリースですが、輪の形をしていることもあり、「終わりも始まりもない」といった意味を持ち、遠泳性のシンボルとされています。

また、リースを飾る期間は、日本では11月後半頃からクリスマスの飾り付けを目にします。そして、お正月の準備もあることから12月25日を過ぎると外してしまいます。しかし、欧米のクリスマス期間は前述の11月30日前後から1月6日公現日(エピファニー)までとされているため、ほとんどの家庭では1月6日あでクリスマスリースなどの装飾が飾られています。


リースの歴史


クリスマスリースの原型となっているリースの始まりは、古代ローマ時代にも遡り、ローマ人が月桂樹で作られたリースは勝利と名誉のシンボルとして捧げられたそうです。また、花嫁の装飾品に使われたり、亡くなった方を送る花として、様々なシーンで用いられました。

その後、各地に広がった常緑樹で作られるリースは、冬でも青々と寒さに負けない強さを思わせ、「豊穣」や「繁栄」を意味するものとなり、冬至や新年などのお祝い事で使われるようになりました。現在ではお部屋のインテリアを彩るだけではなく、遠泳性のシンボルであるリースはウェディングアイテムとしても欠かせません。

リースをクリスマスに飾るようになった由来については、ローマ皇帝がキリスト教を国教としたことから、キリスト教徒にローマの風習が広まったとされています。以前からローマに存在していたリースを飾るという文化と、キリスト教の文化が混ざり、クリスマスにもリースが飾られるようになりました。


リースの紹介

紫陽花のリース

ドライフラワーの中でも人気の高い、紫陽花。お部屋に飾るだけで、アンティークな雰囲気を出してくれます。紫陽花は様々な種類、カラーがあるので、お部屋の雰囲気に合わせて組み合わせるのも楽しいですね。

ミモザのリース

ヨーロッパで春を告げる花「ミモザ」。ドライになったミモザは落ち着いた黄色をしています。ボリューム感のある可憐な丸いお花が特徴のリースはお部屋のアクセントに。ユーカリなどのグリーンとの相性は抜群です。

クリスマスリース

赤と緑を貴重にしたクリスマスリース。その色には様々な意味があり、赤は「キリストの流した血」「神の愛」、緑は「永遠の命」「神の永遠の愛」を表ています。また、クリスマスリースで使われる赤い実は、センセーショナルファンタジー、ツルウメモドキなどが使われています。お好みの木ノ実やリーフを使って、アレンジしてみてはいかがでしょうか。


リースの作り方

今回は、冬の寒さを感じさせる、シルバー×グリーンのリースの作り方についてご紹介。
作り方は様々ありますが、今回はツイストリースをベースに、お花をワイヤーで巻き付けます。
青味の強いエバーグリーンにコチアとユーカリの実が映える美しいリース。
冬のギフトとしてもおすすめです。

花材

1.モミ パーツ 4束
2.サツマ杉 1本
3.ユーカリ グロボラス 1本
4.コチア 2束
5.ブルーアイス 1本

道具

1.リース Mサイズ
2.テーピングワイヤー 1本
3..ワイヤー#24 1束
4.リースワイヤー

作り方

① 花材の下処理から始めます。モミ、サツマ杉はそれぞれの花材を10~15cmくらいにカットし、パーツをつくります。枝分かれ部分で切り分けるときれいに仕上ります。

② ブルーアイスも同様にパーツに分けます。コチアは長さ10cmの程度のパーツを作ります。

③ ユーカリグロボラスは2~3個の実をワイヤーでまとめて取り付けます。茎は7cm程度残しておくと良いでしょう。茎からはみ出るワイヤーはカットします。

④ 壁にか掛けるためのテーピングワイヤーを取りつけます。最後につけると目立ってしまうので、最初がおすすめです。リースにねじり止め、端をクロスさせねじるようにして輪っかを作ります。

⑤ リースワイヤーの端を15cm程残して、リースに巻き付けます。リースワイヤーは繋がったままにしておきます。

⑥ モミ、サツマ杉を3本程度束にしてを取り付けます。飾っていると日が経つにつれ、グリーンの水分が抜けてきてしまいます。ぐらつかないようにワイヤーをしっかりと締め上げながら巻き付けるのがコツです。大きめのパーツはその分ボリュームを出せるので、全体のバランスを見て巻き付けていくのが良いでしょう。

⑦ 横から見たときもリースの土台が覗かないようにサイドにもグリーンを巻き付けます。

⑧ ポイントとなるシルバーカラーのドライフラワーをバランスよく重ねます。

⑨ 巻き終わったら最後にリースワイヤーを裏できつく結びカットします。ワイヤーの端は1cmほど残してリースベースの中に折り込むと安全ですよ。

⑩ リースの完成です!


道具を上手に使って、リースでお部屋を装飾!


リースを、どのように飾るか悩まされる方も多いのではないでしょうか。飾る際の道具は、ドアや壁の素材(木、ステンレス、ガラス)に合わせて選ぶことが大切です。

ドアフック

リースハンガーとも言われているもの。ドアの厚みを利用して引っ掛けるだけでリースを吊ることができます。また、ドアの素材を気にする必要はありません。ネットでも長めのものや分厚いドアにも使えるものもあるので、チェックしてみてくださいね。

粘着フック・マグネット

粘着フックは、粘着テープで貼りつけるのとは違ってドアや壁を傷つけることなく、場所の移動も簡単にできます。耐荷重量が2キロのマグネットなど強力なものもありますが、落ちてしまうこともあるため、心配な場合は2個使用するなどして工夫してみてください。

リーススタンドに掛けて飾る

木製のものやアンティークなもの、スタンドの高さを調節できるものまでデザインも様々あります。

リースを飾ってクリスマスの準備を始めませんか?

古代ローマ時代に誕生したリース。時代を超え、多くの人の願いや祈りが込められ飾られてきました。そしてクリスマスには欠かせない装飾として現在も人々に愛されています。
土と風の植物園ではクリスマスのリース、さらに、アレンジに使っていただける花材をご用意しております。
ぜひ、このご機会にリースをお部屋や玄関に飾り、クリスマスを迎えてみてはいかがでしょうか。